- 2014.07.17
- 亭主は客の心になりて
客の心になりて亭主せよ。
亭主の心になりて客いたせ。
江戸時代を代表する茶人の松江藩主、松平不昧(ふまい)公の言葉です。
茶道でいう亭主とは、茶事を主催する人のこと。客とは茶事に招かれた側をいいます。
茶の湯に限らず、お互いに相手の気持ちや立場をおもんばかることの大切さを説いています。
恋愛や結婚でも、相手を思いやる気持ちがあれば必ずうまくいきます。
昨日来社したカップルの話。
成婚退会も間近ですが、彼女は「指輪も結納も要らない」
しかし彼の方は「何かしらの形で彼女に証を残してあげたい」と・・
彼の相手を思いやる気持ちの顕れが彼女にも伝わり、二人の絆はとても強いものになっていました。
茶人の精神で言えば、先日入会した女性も中学時代から茶道の稽古に通っていたと聞いています。
恵まれた家庭に育ち、あり余るほどの教養と美しさを兼ね備えた彼女ですが、決して奢らず、身の丈に合った暮らしをし、優しい心と思いやりに溢れています。
ご両親の躾はもちろんですが、彼女の人格形成は、日本人としての茶の湯の精神が根底にあるのかもしれません。